固体になると体積が増えるこの現象は、「異常膨張」と呼ばれ、一般的に物質は固体になると分子間の距離が縮まり体積が減少する(密度が増加する)のとは逆の振る舞いになります。
水の場合は、水素結合によってできる氷の結晶構造が、液体の水よりもスカスカになるため、体積が増えます。
■固体になると体積が増える代表的な物質
水以外でもこの性質を持つ物質があるので、いくつかご紹介します。
* ビスマス (Bi)
* 融点が比較的低い金属元素です。
* 鋳造において、凝固時の体積膨張を利用して鋳型の細部までしっかりと形を埋める性質があるため、活字合金や低融点合金などに利用されます。
* ガリウム (Ga)
* 融点が非常に低い金属元素で、手のひらの熱でも溶けます。
* 液体から固体になるときに体積が約3.1%増加します。
* ゲルマニウム (Ge)
* 半導体として知られる元素です。
* ケイ素 (Si)
* 半導体として最も広く利用されている元素です。
これらの物質は、液体状態から固体状態へ変化する際に、水と同様に、原子が特定の疎な結晶構造を形成することで、液体時よりもかえって体積が大きくなるという特徴を持っています。